2024年パリオリンピックのメダルは、フランスの有名ジュエリーブランド「ショーメ」によって独創的なデザインが施され、特にエッフェル塔から取り出した鉄を使用していることが大きな話題となっています。
本記事では、そのメダルの画像と詳しい解説を提供しています。
また、本記事ではパリオリンピックのメダルデザインや使用された素材の特徴、そして過去のオリンピックメダルとの比較についても紹介しています。
【パリオリンピックメダルの詳細】
デザイナー: ショーメ（CHAUMET）
特徴: エッフェル塔の鉄を活用したユニークなデザイン
ショーメは、2020年に創業240年を迎えたヨーロッパの王室にも愛される老舗ジュエリーブランドです。
ナポレオンが結婚指輪を注文したことでも知られており、このような豊かな歴史を持つブランドがメダル製作にそのジュエリー技術を生かしています。
【メダルの表面デザイン】
メダルの表面は、フランスを象徴する六角形の盾を中心に配置し、宝石のように固定しています。
その周囲は、光線を模したファセットカットで囲まれ、「フランスの威厳」と「選手たちの輝き」を表現しています。
また、「光の都」として知られるパリのニックネームもデザインに織り込まれています。
【メダルの裏面デザイン】
オリンピックメダルの裏面には、アクロポリスとエッフェル塔を背景に勝利の女神ニケが描かれています。
一方、パラリンピックのメダルは、エッフェル塔を見上げる形のデザインが採用されており、視覚障害者発明者ルイ・ブライユを讃え、「パリ 2024」の文字が国際共通の点字で刻まれています。
【パリオリンピックのメダルについて】
パリオリンピックのメダルデザインが非常に魅力的です。
このデザインは、著名なジュエリーブランド「ショーメ」によるもので、その高品質さには納得のいくものです。
メダルの触感や視覚的な魅力に加え、点字を採用したことで機能性も兼ね備えており、デザインと実用性の融合には驚かされます。
【パリ五輪メダルの素材】
今回のメダルには、エッフェル塔の改修時に回収された鉄が使用されています。
メダルの中心を飾る六角形のプレートには、フランスを象徴するエッフェル塔の鉄が使われており、この国特有のこだわりが感じられます。
このエッフェル塔の鉄は、1887年から1889年にかけての建設期間に採取されたもので、時を経てパリオリンピックのメダルとして新しい命を吹き込まれています。
【パリ五輪メダルのサイズと重さ】
直径: 85mm
厚さ: 9.2mm
金メダルの重さ: 529g
銀メダルの重さ: 525g
銅メダルの重さ: 455g
エッフェル塔の鉄の重さ: 各メダル18g
この素材を使用したことにより、メダル受賞者はフランスの象徴であるエッフェル塔の一部を持ち帰るという名誉を得ることができます。
その重さには、歴史的な重みが感じられます。
【パリオリンピック組織委員会のコメント】
トニー・エスタンゲ会長は「ショーメの卓越したデザインにより、2024年のパリ大会のメダルは、パリの輝きを全世界に示す象徴的な宝石となった」と述べています。
受賞者の数は5,084人と発表されており、多くの日本選手がこのメダルを獲得するかも注目されています。
オリンピックメダルの進化と多様性を探ります！
オリンピックの長い歴史の中で、各大会のメダルはそのデザインと素材において独自性を持っています。
各大会のメダルは、サイズや素材に微妙な違いがあり、それぞれが開催国の特徴を反映しています。
メダルの標準については、1996年版のオリンピック憲章に基づいた規定が設けられています。
この規定では、メダルは最小60ミリの直径と3ミリの厚さが必要です。
また、金メダルと銀メダルは銀製で、純度は少なくとも925/1000でなければならず、金メダルは表面に最低6グラムの純金を使用しています。
TEAM JAPAN公式HPより引用
実際に金メダルは純金で作られているわけではなく、表面には金メッキが施されています。
夏季オリンピックのメダルの表面デザインは、1896年の第1回近代オリンピックから、勝利の女神「ニケ」のデザインが採用されており、これが1928年のアムステルダムオリンピックから1968年のメキシコオリンピックまで続きました。
1972年のミュンヘンオリンピックからは、メダルの裏面に開催国独自のデザインが導入され、それぞれの国が自国を象徴するデザインを取り入れるようになりました。
オリンピックメダルの変遷を探訪します。
【東京2020オリンピック】
東京2020のメダルは、リサイクルされた家電製品や携帯電話から取り出された金属を使用して製造されました。この「みんなのメダルプロジェクト」によって集められた金、銀、銅の量は、それぞれ30.3kg、4,100kg、2,700kgに達しています。
メダルの詳細は次のとおりです：
金メダル: 純銀製で、表面に6g以上の金メッキを施しています。
銀メダル: 純銀。
銅メダル: 丹銅（銅95%・亜鉛5%）。
重さ: 金556g、銀550g、銅450g。
直径: 85mm。
厚さ: 7.7mmから12.1mm。
デザイン: 裏面にはアスリートと支援者のエネルギーを象徴するパターンが描かれています。
【リオ2016オリンピック】
リオデジャネイロでのメダルは、銀と銅の30%をリサイクル素材で製造し、リボンには50%リサイクルPETを使用しました。
金メダルは環境基準を満たす高純度の製法で作られ、銀メダルはリサイクル銀を使用しています。
【ロンドン2012オリンピック】
ロンドンのメダルは、テムズ川を模したリボンと放射状の格子パターンで特徴づけられており、アスリートの偉業を象徴しています。
各メダルは直径85mm、厚さ7mmで、金メダルは金銀銅の合金で、銀メダルと銅メダルはそれぞれの素材で製造されています。
【北京2008オリンピック】
北京オリンピックのメダルには、史上初めて翡翠が使用されました。これは中国の伝統を象徴するもので、古代の価値を現代に伝えるデザインです。
【アテネ2004オリンピック】
アテネのメダルには、ギリシャ古代のシンボルが用いられ、ピンダロスの祝勝歌や2004アテネオリンピックのエンブレムが刻まれています。
【シドニー2000オリンピック】
シドニーのメダルは、勝利の女神がシュロの葉と勝者の冠を持つ伝統的なデザインが特徴で、裏面にはシドニー・オペラハウス、オリンピックトーチ、オリンピックマークが描かれています。
オリンピックのメダルは、それぞれの大会の独自の歴史や文化を反映しており、その深い意味に気付かされることでしょう。
パリオリンピックでは、エッフェル塔の鉄を使用した新たなデザインが期待されています。
